増刊号 臨床医のための最新エコー法
エコー法の実践—産婦人科エコー法
子宮疾患
泉 章夫
1
,
佐藤 郁夫
1
1自治医科大学産婦人科
pp.347-349
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907774
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検査の手順
超音波検査は,子宮腫瘍性病変の画像診断においても,簡便で非侵襲的検査のため最初に行われることが多い.走査法の1つである経膣法は,経膣専用プローブを膣円蓋部に挿入して行うので子宮に隣接しており,高周波(5〜7.5MHz)で行えるため良質の画像が得られる.しかし,産婦人科医以外では一般的ではなく,膀胱充満法を用いて経腹法(3.5〜5MHz)で行うことがほとんである.経腹法で子宮をきれいに描出するポイントは,検査前に十分に水分を摂取させ,膀胱を充満させて超音波通過のウィンドウを作ることである.経腹法では,子宮縦断像(矢状断像)と子宮体部横断像を基本走査断面とする.経膣法の矢状断面描写では,画面左側に患者頭側,つまり膀胱が向くように表示する.正常子宮の長さは成人で6〜10cm,閉経後で3〜5cmとされている.
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