“One More Step”
PISA—二人の愛弟子の狭間に立って
坂本 二哉
1
1「Journal of Cardiology」
pp.145
発行日 2000年10月30日
Published Date 2000/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907719
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PISA法(proximal isovelocity surface area)はカラードプラ法以後に生じた興味ある方法論である.例えば僧帽弁逆流の定量的評価法として,従来はパルスドプラ法と断層法を用い,左室の流入血流量と駆出血流量を算出して,その差から逆流量を求める方法があったが(超高速CTでも簡単に同様な方法が用いられていた),それに代わって,カラードプラを用い,逆流弁口の左室側,つまり僧帽弁口よりも左室側に存在する加速逆流血流の大きさから,逆流量を判定しようというのである.
このPISA法は別名“加速度法”とも呼ばれるが,理論的には明確で,たいへん魅力的であることから,かなり以前より,しばしば論じられてきた.しかし臨床的な利用はいま一つという感じである.
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