今月の主題 循環器薬の使い方 2000
病態に応じた循環器薬の使い方
カルシウム拮抗薬
作用機序・効果・種類・特徴・副作用・禁忌
中村 保幸
1
,
木之下 正彦
1
1滋賀医科大学第1内科
pp.1296-1299
発行日 2000年8月10日
Published Date 2000/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907577
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●カルシウム拮抗薬の原型(第1世代カルシウム拮抗薬)はベラパミル,ニフェジピンおよびジルチアゼムであるが,これらの性質には多少の相違点があるため,目的に合わせた使い分けが必要である.カルシウム拮抗薬の守備範囲は実に広く,降圧薬として,抗狭心症薬として,あるいは抗不整脈薬として有効である.しかし副作用も無視できず,また最近の大規模臨床試験ではカルシウム拮抗薬にとって不都合な結果が集積されてきた.急性効果が明確であるため使用しやすいが,長期予後を考慮して,あまりカルシウム拮抗薬に頼りすぎないことが重要である.
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