今月の主題 ブレインアタック Brain attack
座談会
ブレインアタック—超急性期治療をめぐって
橋本 洋一郎
1
,
寺山 靖夫
2
,
平島 豊
3
,
長田 乾
4
1熊本市立熊本市民病院神経内科
2横浜市脳血管医療センター神経内科
3富山医科薬科大学医学部脳神経外科
4秋田県立脳血管研究センター神経内科
pp.1164-1177
発行日 2000年7月10日
Published Date 2000/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907554
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長田(司会) 本日は,脳卒中の超急性期治療をテーマにお話を伺っていきたいと思います.欧米では脳卒中について,1990年代から「heartattack」に対応する「brain attack」という言葉が使われ,heart attackと同様に救急治療の重要性が再確認されております.わが国でも1990年代の後半になってその取り組みが始まっていますが,まずは脳卒中にかかわる臨床の先生方に,脳卒中を救急医療として再認識していただくことが大事だと思います.
脳梗塞の予後は虚血の時間と程度,範囲によって左右されますので,発症から入院までの時間が治療成績に大きく影響してきます.そこでまず,発症から入院までの時間とtherapeutic windowから話を始めたいと思います.橋本先生,ご自身のご経験から,脳卒中の患者さんをいかに早く搬送するかという点について,いかがですか.
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