増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
免疫学的検査
サイトカイン
サイトカインと可溶性サイトカインレセプター
宮坂 信之
1
1東京医科歯科大学医学部第1内科
pp.631-633
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906506
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サイトカインとは,免疫担当細胞をはじめとする種々の細胞から産生される生理活性物質の総称である.従来は,リンパ球から産生される物質をリンフォカイン,単球・マクロファージから産生されるものをモノカインと呼んだが,産生細胞から区別するのは困難なため,最近ではサイトカインのことばが汎用される.また,インターロイキンということばもある.遺伝子クローニングがされ,その生理活性が明らかにされた物質に対して,最近では順番にインターロイキン(IL)-1,2,3……と呼ぶ傾向にある.現在までに1から18までが同定されている.
サイトカインレセプターは,細胞表面に発現されているサイトカインの受容体分子である.サイトカインとサイトカインレセプターとは,あたかも「鍵」と「鍵穴」の関係のように特異的であり,両者が細胞表面で結合することにより初めて細胞内にシグナルが伝達され,当該の遺伝子発現が行われ,サイトカインの生理活性が発揮される.
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