特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
免疫学的検査
サイトカイン
サイトカインと可溶性サイトカインレセプター
小林 大介
1
,
渡邉 直樹
1
1札幌医科大学医学部臨床検査医学
pp.504-507
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104825
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サイトカインはリンパ球,単球やマクロファージなどさまざまな細胞から産生される生理活性物質の総称であり,免疫や造血などを介した生体の恒常性維持に重要な役割を担っている.ホルモンと異なり,局所で働くことが多いが,持続的,かつ大量に産生されると血中濃度も高まる.その特異的レセプターも,mRNAの選択的スプライシングやプロテアーゼの作用で細胞表面から遊離し,可溶性レセプターとして血中,関節液中に出現する.
本稿では,現在保険適応となっている肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor:HGF),可溶性インターロイキン2受容体(soluble interleukin-2 receptor:sIL-2R)およびエリスロポエチン(erythropoietin:EPO)のうち,ほかとの重複を避けるため,前2者に焦点を絞り概説する.
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