増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
内分泌学的検査
下垂体
PRL,LH,FSH(プロラクチン,黄体化ホルモン,卵胞刺激ホルモン)
久保田 俊郎
1
1東京医科歯科大学医学部産科婦人科
pp.458-459
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906421
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PRL
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
PRL(prolactin)は,脳下垂体より分泌されるアミノ酸198個が鎖状に連なった単純蛋白ホルモンで,血清中PRLの測定は内分泌診療において不可欠な検査である.
下垂体前葉のlactotrophsの増加・機能亢進と,視床下部のPRL分泌抑制因子の分泌低下などにより高PRL血症となる.高濃度のPRLは視床下部-下垂体-卵巣系に作用して,排卵を抑制して無月経や不妊をもたらす.また,妊娠中に増加するPRLは乳腺の発育を促して,産褥期の乳汁分泌に重要な役割を果たす.産褥期以外にも乳汁分泌がみられる乳汁漏出症では,高PRL血症による性腺系の機能低下を伴う場合が多い1).
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