増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第6集
血液生化学検査
血液ガス・電解質・微量金属
Mg(マグネシウム)
宮 哲正
1
1昭和大学医学部臨床病理学
pp.418
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906402
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
マグネシウム(Mg)は生体内では4番目に多い陽イオンで,細胞内における生理反応での種々の酵素の活性剤であるとともに,高分子構造の保護物質として重要である.
成人は300mg/日のMgを経口摂取し,その約40%が小腸から吸収され,尿から排泄される.吸収量の制御はなされてないようで,体内での維持は腎尿細管での排出・再吸収で制御されている.成人の体内には約1モル(24g)のMgが存在するが,主として骨や軟部組織を主とした細胞内にあり,血中には1%にも満たない.
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