特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
各論
1 生体に必要な元素
4)マグネシウム(Mg)
戸谷 誠之
1
,
佐藤 郁雄
1
Masayuki TOTANI
1
,
Ikuo SATO
1
1国立健康・栄養研究所母子健康・栄養部
キーワード:
二価金属
,
キシリジルブルー
,
原子吸光法
,
酵素的比色測定法
,
心筋異常
Keyword:
二価金属
,
キシリジルブルー
,
原子吸光法
,
酵素的比色測定法
,
心筋異常
pp.1406-1409
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900337
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測定の意義
マグネシウム(Mg)は生体内の二価金属のうちで主要な成分である.細胞内ではカリウム(K)に次いで多い陽イオンであるが,細胞外液では全体量の約1.5%程度を検出するにすぎない.
その機能としては,ATP(アデノシン三リン酸)を基質とする解糖系に関与する多くの酵素の活性賦活化(activator)として作用する.後述のように高Mg血症は重症の腎機能不全に,低Mg血症は消化器異常に起因することが多い.Mgの不足と循環器疾患,糖尿病などに関する報告もあり,注目される生体内金属となっている.
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