症例によるリハ医療—内科医のために・12
多発性硬化症患者のリハビリテーション
河合 正行
1
,
野崎 貞徳
1
,
江崎 宏典
2
,
藤田 雅章
3
1国立長崎中央病院リハビリテーション科
2国立長崎中央病院総合診療科
3国立療養所長崎病院リハビリテーション科
pp.1221-1225
発行日 1999年7月10日
Published Date 1999/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906121
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多発性硬化症(以下MS)は,わが国では比較的稀な疾患であるといわれているが,複数の中枢神経系に生じる脱髄性変化(空間的多発)は,種々の神経学的症状,神経心理学的症状を引き起こす.また,生命予後は比較的良好で,若年成人が長期にわたって再発寛解を繰り返す(時間的多発)ことは,多大の身体的,精神的,社会的障害となり,リハビリテーション(以下リハ)の重要性をさらに増大させることとなる.
当院は長崎県大村市に位置する高度総合診療施設であり,理学療法士2名の限られたスタッフでリハを行っている.そこで院内各病棟との連携と同時に院外の社会資源とも積極的に協力し,可能な限りスムーズな在宅生活への移行をはかっている.
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