今月の主題 高脂血症と動脈硬化
高脂血症から動脈硬化へのプロセス
プラークの破裂と脂質
成子 隆彦
1
,
土師 一夫
1
,
伊倉 義弘
2
,
上田 真喜子
2
1大阪市立総合医療センター循環器内科
2大阪市立大学医学部第2病理学教室
pp.386-389
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905931
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●ヒト冠動脈硬化病変においては,時に脂質に富むlipid-rich plaqueが形成され,このlipid-rich plaqueの破裂・血栓形成が急性冠動脈症候群の一因となる.
●lipid-rich plaqueは極めて薄い線維性キャップを有しており,破裂しやすい.
●プラーク破裂とプラークびらんの両病変部位には,マクロファージやTリンパ球などの炎症性細胞の浸潤がみられる.
●急性冠動脈症候群の発症に関与するプラークの炎症性プロセス進展の一因として,酸化LDLが関与している可能性が示唆される.
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