今月の主題 肝疾患診療 1999
様々な状況で肝疾患をどうみるか
大量飲酒者に肝機能障害をみたら
小針 伸一
1
,
箱崎 幸也
1
1自衛隊中央病院内科
pp.256-258
発行日 1999年2月10日
Published Date 1999/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905903
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●アルコール性肝障害の成因,進展度の正確な診断が重要であり,特にアルコール性肝炎,肝硬変の早期診断は予後改善に有用である.
●詳細な飲酒歴聴取が不可欠であり,異常飲酒行動の有無やKAST(久里浜式スクリーニングテスト)を用いた飲酒量の把握は,アルコール依存症の早期診断に有用である.
●飲酒マーカーとしては,GOT/GPT,γ-GTP値だけでなく,MCV,IgA,尿酸値なども有用で,禁酒後の各種マーカーの下降推移も重要な診断基準になる.
●GOT/GPT持続異常を伴うアルコール性肝硬変や依存症が疑われる患者に対しては,アルコール専門機関や専門医(精神科)を紹介しなければならない.
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