今月の主題 抗菌薬の適切な使い方
最近問題になっている細菌感染症
ペニシリン耐性肺炎球菌感染
岩田 敏
1
1国立霞ケ浦病院小児科
pp.141-145
発行日 1999年1月10日
Published Date 1999/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905876
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●ペニシリン耐性肺炎球菌は,肺炎球菌のペニシリン結合蛋白が変異することにより,β-ラクタム系薬に対する親和性が低下して耐性化した菌で,本邦における分離頻度は約40%である.
●その病原性はペニシリン感性菌と変わらないため,MRSAとは異なり市中感染症として問題になる.特に中耳炎,化膿性髄膜炎の場合には難治化しやすい.
●β-ラクタム系のカルバペネム系薬とペネム系薬,およびバンコマイシンが有効.
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