今月の主題 抗菌薬の適切な使い方
各種の主要感染症と抗菌薬の使い方
梅毒
喜舎場 朝和
1
1沖縄県立中部病院内科
pp.132-133
発行日 1999年1月10日
Published Date 1999/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905873
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●第1期,第2期梅毒(早期梅毒)の症状は自然軽快し潜伏梅毒に移行するものなので,治療後症状が消退したからといって治癒とみなすわけにはいかない.
●早期梅毒,潜伏梅毒の治療は5〜30年後に第3期,とりわけ神経梅毒に移行しないことを保証するものでありたい.
●神経梅毒の治療は適当な抗菌薬(ペニシリン,アンピシリンなど)を,髄液移行性を配慮して比較的大量に,梅毒菌の長い世代時間を配慮して比較的長期に投与する.
●このような条件を満たす治療法について,特に本邦ではコンセンサスは得られていないように思われる.
●治癒判定には,治療後カルジオリピン法(ガラス板法など)の定量試験の長期追跡を要する.
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