図解・病態のメカニズム—分子レベルからみた神経疾患・14
構造蛋白異常による末梢神経障害—Charcot-Marie-Tooth病
小池 亮子
1
1新潟県立吉田病院神経内科
pp.2401-2404
発行日 1996年12月10日
Published Date 1996/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905832
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Charcot-Marie-Tooth病(CMT)は,四肢遠位部の筋萎縮と筋力低下を主徴とする緩徐進行性の遺伝性末梢神経疾患である.その頻度は約2500人に一人と比較的高いとされている.本疾患は病理学的,電気生理学的に2型に分類される.脱髄とonion-bulbの形成を特徴として,電気生理学的には末梢神経伝導速度が低下している1型(CMT 1)と,軸策変性を特徴とし,神経伝導速度は正常か低下していても軽度で,神経活動電位の振幅の低下を認める2型(CMT 2)に分けられる.1型ではミエリンに,2型では軸策に主因があると考えられている.
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