増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
呼吸器疾患治療薬
抗コリン薬(気管支拡張薬)
アトロベント(帝人)/テルシガン(日本ベーリンガー)
檀原 高
1
1順天堂大学医学部呼吸器内科
pp.237-239
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905564
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抗コリン薬は,主に副交感神経のムスカリン様作用を抑制することにより,気道収縮を予防する作用を有するとされる.気管支平滑筋収縮の予防として用いられる薬剤の投与経路は吸入が主体であり,現在テルシガン®(臭化オキシトロピウム),アトロベント®(臭化イプラトロピウム),フルプロン®(臭化フルトロピウム)が使用される.本剤は薬理作用としてアトロピン様作用を有するため,脳神経系,心血管系,消化器系,眼,前立腺など多岐にわたる標的臓器をもつが,先に述べたように本剤は吸入で用いられるため,これらの臓器への影響は少なく,本項では主に気道平滑筋と気道分泌の観点から解説する.
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