増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
呼吸器疾患治療薬
去痰薬
ムコソルバン(日本ベーリンガ—帝人)
竹村 尚志
1
,
玉置 淳
1
1東京女子医科大学呼吸器内科
pp.219
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905548
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臨床薬理
●作用機序:肺表面活性物質(サーファクタント)の分泌促進により,線毛のない肺胞・細気管支領域のクリアランスを亢進する1)とともに,気道液のゲル層の厚みを調節することで線毛の運動を円滑にさせ2),痰のクリアランスを促進する.加えて,気道液の分泌も促進し,痰の気道粘膜に対する粘着性を低下させ,痰の喀出を容易にする3).
●吸収・分布・代謝・排泄:健常成人に本剤30mg単回経口投与後の血漿中未変化体濃度は投与後2〜4時間でピークに達する.半減期は約5時間で,その後比較的速やかに減少する4).肝臓で代謝され,投与後72時間までに,未変化体およびその抱合体が50〜70%尿中へ排泄される5).
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