増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
消化器疾患治療薬
緩下剤
新レシカルボン坐剤(京都薬品,ゼリア新薬)
小林 清典
1
1北里大学東病院消化器内科
pp.132
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905486
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臨床薬理
●作用機序:本剤は,1個(2.6g)中に炭酸水素ナトリウム0.5g,無水リン酸二水素ナトリウム0.68gを含有し,添加物として軽質無水ケイ酸,大豆レシチンおよびハードファットを含む.本剤を肛門より直腸内に挿入することにより,直腸内で徐々に溶解し,微細球状態のCO2を発生する.このCO2により直腸粘膜が刺激され,また直腸が拡張することにより排便反射が誘発される.また,直腸の拡張刺激がS状結腸にも伝わり,大腸の蠕動運動が誘発されることにより,生理的に排便作用を発揮するように開発された便秘治療薬である.
●体内動態と血中濃度モニタリング:腸内に常在する無害な炭酸ガスを主体としており,人体に対して悪影響は少ない.血中濃度のモニタリングも必要ない.
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