研究
レシカルボン坐薬を使用して
横山 あさ
1
1国立東京第一病院産科
pp.26-27
発行日 1963年11月1日
Published Date 1963/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202641
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1.はじめに
従来の石けん浣腸およびグリセリン浣腸は,圧迫感などの不快感をともなうことから,患者にとってとくに妊婦においては,負担が大きかったと思います.そこで,不快感を少しでも軽くし,操作が簡単にできるものとして,催便作用のあるレシカルボン坐薬を,分娩前および産褥時の患者に試験的に使用してみましたところ,かなりの成績をえましたので,ここに報告し,これについてみなさまの経験ならびに,ご意見をいただければ幸いと存じます.
なお,レシカルボン坐薬の成分は,レシチン炭酸複合体で,有効量の炭酸ガスが,じょじょに発生する乳白色の坐薬で,その作用は,腸内において炭酸ガスを発生し,腸蠕動を高めることによって,排便を促すといわれており,使用法としては1〜2錠の坐薬を肛門内に深く挿入いたしました.
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