増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
消化器疾患治療薬
潰瘍病巣保護薬(消化性潰瘍・胃炎治療薬)
アルロイドG(共成—カイゲン)
宮原 透
1
1防衛医科大学校第2内科
pp.107
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905465
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臨床薬理
●作用機序:本剤は5%アルギン酸ナトリウム液剤であり,アルギン酸は昆布などに含まれる高分子電解質であり,このアルカリ塩はコロイド的性格をもち種々の薬理作用を有する.そのうち粘膜保護作用と止血作用は次の機序が確認されている.【粘膜保護作用】①粘膜被覆,②PD減少の抑制,③粘膜血流の増加,④胃粘膜ヘキソサミン量増加作用.【止血作用】①圧迫止血・血液拡散抑制,②血小板凝集・粘着,③フィブリン形成促進,④赤血球凝集,⑤線溶抑制.
●血中濃度モニタリング:アルギン酸ナトリウムは高分子で,吸収されないため必要はない.
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