今月の主題 レディースクリニック
妊娠中にみられる問題
妊娠と喘息
長井 苑子
1
1京都大学胸部疾患研究所臨床免疫学・呼吸器内科
pp.1662-1663
発行日 1996年9月10日
Published Date 1996/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905257
- 有料閲覧
- 文献概要
ポイント
●吸入ステロイド薬を中心とする喘息の基本療法の普及により,喘息は,もはや就労・就学に支障をきたすことは少ない疾患になってきた.
●かつては,妊娠は喘息の悪化をきたす要因とみなされてきたが,適切な管理により安全に妊娠・分娩を行うことができる.
●妊娠中の喘息患者に対して必要なことは,喘息のコントロールが十分でないと胎児における危険性が増すことを教えて,十分な喘息管理を行うことと,現在の喘息治療の安全性について周知・徹底を図ることである.
●母乳中から抗喘息薬が乳児に移行し,重大な障害を起こす危険性は稀である.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.