今月の主題 内科医のためのInterventional Radiology
血管系のInterventional Radiology
血管形成術
経皮経静脈的僧帽弁交連裂開術(PTMC)
木村 晃二
1
,
永田 正毅
2
1国立循環器病センター放射線診療部
2関西労災病院内科
pp.1058-1061
発行日 1996年6月10日
Published Date 1996/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905129
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ポイント
●僧帽弁狭窄に対して開心的僧帽弁裂開術や人工弁移植が行われているが,現在のところ,再狭窄や人工弁機能不全による再手術を余儀なくされている.
●Sellers分類でIII度以上の逆流のあるとき,新鮮な左房内血栓が疑われるとき,心房中隔または弁に付着血栓が疑われるとき,両交連部に強度の石灰化があるときなどは,経皮経静脈的僧帽弁交連裂開術(percutaneous transvenous mitral commissurotomy:PTMC)は禁忌である.
●拡大された弁口面積は3年後にも十分保たれ,手術時期を遅らせることにより手術回数の減少が可能である.
●ハイリスクな症例を含めて,再手術の時期を遅らせるという目的でのPTMCは,患者のquality of lifeの向上の点からも有用な治療法である.
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