今月の主題 内科医のためのInterventional Radiology
血管系のInterventional Radiology
血管形成術
狭心症に対する冠動脈形成術およびステント
宮崎 俊一
1
1国立循環器病センター内科心臓部門
pp.1042-1046
発行日 1996年6月10日
Published Date 1996/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905126
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ポイント
●経皮的冠動脈形成術(PTCA)の適応は,臨床的立場と冠動脈の解剖学的形態の両面から考慮する必要があり,適応の決定にあたっては治療目的を鮮明にすることが大切である.
●心臓が立体的な構造物であることを念頭において,複数の角度から当該冠動脈および病変を観察し,三次元的な形態を理解して操作することがPTCA手技のコツである.
●PTCAの最大の問題は再狭窄の発生である.ステントの登場は再狭窄率を減少させ,治療成績の向上に寄与したが,それでも10〜20%の頻度で再狭窄が生じる.ステントを挿入できない細い冠動脈に対するPTCAは今後の課題である.
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