今月の主題 肝疾患Q&A
肝疾患の治療
肝疾患の遺伝子治療はどこまで期待できるか
松下 栄紀
1
,
金子 周一
1
,
小林 健一
1
1金沢大学医学部第1内科
pp.544-546
発行日 1996年3月10日
Published Date 1996/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905016
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ポイント
●近年の分子生物学の進歩によって,遺伝子治療の概念が提唱され,1990年には実際の臨床に実施された.
●現在,HIVや癌を中心とする後天性疾患に対しても遺伝子治療の検討が積極的に行われているが,ヒトにおける有効性を示した報告はいまだ少ない.
●基礎レベルにおける遺伝子導入効率の改善,優れたベクターの開発,癌あるいは臓器特異的な遺伝子導入法および導入遺伝子の特異的発現の開発など,さらに安全性の確立がなされれば,遺伝子治療への期待は大きく膨らむものと考えられる.
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