今月の主題 臨床医のための遺伝子工学
疾患治療への遺伝子工学の応用:遺伝子治療に向けて
これからの遺伝子治療
自己免疫疾患(リウマチ)の遺伝子治療
冨田 哲也
1
,
越智 隆弘
1
1大阪大学医学部整形外科
キーワード:
アンチセンス
,
antisense
Keyword:
アンチセンス
,
antisense
pp.2180-2183
発行日 1997年11月10日
Published Date 1997/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904818
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慢性関節リウマチ(RA)は関節を主座とする慢性炎症性の疾患であるが,その治療については,近年のRAの病因・病態解明の著しい進歩により変化しつつある.非ステロイド系抗炎症剤,遅効性の抗リウマチ薬に加え,最近では抗TNF-α抗体,抗IL-6受容体抗体,抗Fas抗体などの生物製剤の高い有効率が報告されている.さらに,RA病変部位で過剰に発現している炎症関連蛋白を遺伝子レベルで抑制しようとする遺伝子医薬に関する研究も進みつつある.本稿では,筆者らの用いているHVJ-リポソーム法1)を中心にRAに対する遺伝子治療の可能性について述べる.
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