増刊号 内科医のMRIとのつきあいかた
MRIの新しいテクノロジー
超高磁場磁気共鳴装置(3テスラ)による頭部画像
中田 力
1
1新潟大学脳研究所脳機能解析学
pp.351-355
発行日 1997年10月30日
Published Date 1997/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904789
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画像診断における磁気共鳴画像法はすでに成熟段階に入っている.臨床装置として普及している機械の完成度も高く,臨床家の要求をほとんど満たす能力を備えているといっても過言ではない.したがって,より高い磁場強度の装置を導入したからといって,未知の画像診断法が登場するわけではない.それでもなお,高い磁場強度の装置が優位性をもつ最大の理由はS/N比の向上にある.信号強度は磁場強度に比例して上昇し,より詳細な画像をより速く撮ることを可能とする.問題は,払う経費と労力に見合うだけのものがあるかどうかである.
この小論では,臨床の立場に立って,3テスラ装置注1)が明らかに優位性を示すと思われる画像法を選び出し,その概説を試みることとする.
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