今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識
急性白血病
症状と診断—急性白血病を見逃さないために
志越 顕
1
,
梅田 正法
1
1東邦大学医学部第1内科
pp.1046-1050
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904536
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ポイント
●正常血球減少による症状(貧血症状,出血傾向,発熱)を80%以上にみるが,浸潤症状(リンパ節腫脹,中枢神経浸潤症状,歯肉腫脹,関節痛,腹部膨満)の出現など,多彩な症状を呈することがある.
●偶然の機会に血液異常を発見され,無症状でありながら急性白血病と診断される症例が増えている.
●化学療法施行後に発症する二次性白血病が増加しており,既往に注意が必要である.
●出血傾向の有無,特に粘膜の観察は不可欠である.
●急性白血病を疑わせる所見があれば,至急,血算,生化学および凝固学的検査を施行し,異常を認めれば骨髄穿刺を考慮する.
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