今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識
白血病発症のメカニズムと疫学
白血病発症の頻度—最近の動き
鈴木 久三
1
,
福谷 久
1
1市立岡崎病院内科
pp.1042-1044
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904535
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ポイント
●白血病の頻度は年々増加しているが,これは人口の高齢化によるところが大きく,年齢調整を行うと増加傾向は認められなくなる.
●急性リンパ性白血病は小児にも発症のピークがあるが,それ以外の病型では加齢とともに増加する.特に骨髄異形成症候群については,50歳頃より急峻な増加を認める.
●アジアでは,慢性リンパ性白血病の頻度は極めて低い.
●原爆投下後,広島,長崎では白血病の発症が増加したが,チェルノブイリ原子炉の事故後にはこのような増加は認められていない.
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