今月の主題 日常臨床にみる水・電解質と酸塩基平衡
酸塩基平衡とその異常
呼吸性アシドーシス・アルカローシスの鑑別診断
大野 彰二
1
1自治医科大学呼吸器内科
pp.912-913
発行日 1997年5月10日
Published Date 1997/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904514
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ポイント
●PaCO2の上昇・減少に基づく酸塩基平衡障害が呼吸性アシドーシス・アルカローシスである.
●単純性の酸塩基平衡異常か混合性の異常かの鑑別診断は,代償機転の程度をみるか,CO2-HCO3-ダイアグラム上データをプロットして判断する.
●代償作用
急性呼吸性アシドーシスΔHCO3-=0.1×ΔPaCO2
慢性呼吸性アシドーシスΔHCO3-=0.4×ΔPaCO2
急性呼吸性アルカローシスΔHCO3-=0.2×ΔPaCO2
慢性呼吸性アルカローシスΔHCO3-=0.5×ΔPaCO2
●呼吸性アシドーシス・アルカローシスの診断は血液ガス所見ばかりでなく,病歴や他の検査データを参考に診断する.
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