今月の主題 水・電解質と酸塩基平衡
酸塩基平衡の病態生理
呼吸性アシドーシスと呼吸性アルカローシス
平野 圭
1
,
小出 輝
1
1順天堂大学医学部・腎臓内科
pp.2206-2207
発行日 1989年10月10日
Published Date 1989/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222901
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Henderson-Hasselbalchの式から明らかなように,体内の酸塩基平衡の調節はHCO3-とPco2の2つの因子が関与している.CO2は組織代謝の結果生じたH+が重炭酸緩衝系に取り込まれ,H++HCO3-→H2CO3-→H2O+CO2(1式)という反応により生じてくる.そのほとんどが肺胞換気により大気中に放出されるため,Pco2は呼吸により調節される因子であり,換気の増加はPco2の減少,換気の減少はPco2の増加を引き起こす.
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