今月の主題 消化器疾患の低侵襲治療手技
膵・胆道系疾患
膵仮性嚢胞
古屋 直行
1
,
武川 建二
2
,
長谷部 修
3
1信州大学医学部第2内科
2信州大学付属病院光学医療診療部
3長野市民病院内科
pp.493-495
発行日 1997年3月10日
Published Date 1997/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904419
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ポイント
●6〜8週間以上経過した径5〜6cm以上の膵仮性嚢胞は自然消失の期待は少なく,感染・出血・腹腔内破裂などをきたす危険があり,ドレナージ術の適応がある.
●膵仮性嚢胞に対する低侵襲治療手技には経皮的治療,内視鏡的治療があり,良好な治療成績が報告されている.
●内視鏡的治療には,経消化管的穿刺ドレナージ術と経乳頭的ドレナージ術があり,特に膵管系と交通を有する嚢胞の場合には,経乳頭的ドレナージ術が有効である.
●いずれの治療手技においても,重篤な合併症をきたす危険があり,合併症に対する適切な処置および予防対策の検討が必要である.
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