今月の主題 臓器感染症へのアプローチ
呼吸器系感染症
細菌性肺炎の診断と治療
長井 苑子
1
1京都大学胸部疾患研究所臨床免疫学分野・呼吸器内科
pp.33-35
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904318
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ポイント
●肺炎は,様々の病原微生物によって惹起される.各々の病原体に特異的な臨床所見,画像所見は存在しないので,このような所見から病原体を特定することは困難である.
●病原体の確定には多くの場合,喀痰などの培養検査が必要で,日時を要する.最近,各種の迅速診断法が開発されてきたが,正確さに問題があり,また費用が高額である.
●これらの問題点を考えると,患者の発病時の状況(院外/市中か院内か),また年齢,合併症の有無による抵抗力の状況から病原体を推定し,経験的に有効と判断される薬剤を投与するATSガイドライン方式が実際的・経済的である.
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