今月の主題 臓器感染症へのアプローチ
呼吸器系感染症
非定型抗酸菌症の診断と治療
多田 慎也
1
1岡山大学医学部第2内科
pp.36-38
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904319
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ポイント
●非定型抗酸菌症の原因菌の大部分はM.avium-intracellulare complexとM.kansasiiである.
●結核の減少に対して,本症は増加傾向にある.
●喀痰中の非定型抗酸菌検出は,それだけで非定型抗酸菌症を意味するものではなく,診断基準に基づいて確定診断を行う.
●診断後は排菌量のみでなく,症状,胸部X線所見も考慮して治療を開始する.
●治療としては抗結核薬の多剤併用を行う.
●薬剤感受性試験の結果は参考にするが,多剤耐性のものが多く,治療指針によって多剤併用による抗菌力の強化を図る.
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