今月の主題 臓器感染症へのアプローチ
中枢神経系感染症
急性細菌性髄膜炎の治療の現状
新田 永俊
1
,
沖野 惣一
1
,
高守 正治
1
1金沢大学医学部神経内科
pp.12-16
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904312
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ポイント
●急性細菌性髄膜炎はneurological emergencyであり,直ちに治療を開始する.
●髄液検査の前に頭部CTまたはMRIを施行する(特に脳局所症状やうっ血乳頭がある場合).
●髄液検査では,髄液の外観・細胞数とその種類・糖が鑑別に重要.血糖を必ず同時測定する.
●髄液のグラム染色が起炎菌の推定に有用である.
●血液培養,原発の感染巣を検索する.
●患者の発症年齢により髄膜炎の起炎菌が異なる.予測的抗生物質を十分量静注投与する.
●抗生物質の途中での漸減,経口剤への変換は禁忌である.
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