特集 内科診療にガイドラインを生かす
神経・精神疾患
細菌性髄膜炎
佐久嶋 研
1
,
佐々木 秀直
1
1北海道大学大学院医学研究科神経病態学講座神経内科学分野
pp.262-267
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107115
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細菌性髄膜炎は“neurological emergency”と呼ばれ,診断・治療に関して時間単位の対応が求められる予後不良の神経感染症疾患である.世界的には死亡率は10~30%と言われており,重篤な神経後遺症を残す割合も少なくない.日本での年間発症者数は約1,500人と言われているが,初期対応は神経関連の専門医以外が行うことも多いと考えられ,細菌性髄膜炎に関する初期対応の知識は幅広くプライマリ・ケアおよび救急にて診療を行う内科医に理解されていることが望ましい.本稿では日・米・欧の細菌性髄膜炎に関するガイドラインの概要を紹介するとともに,最も内容が充実している日本のガイドラインに沿って,プライマリ・ケアや救急の現場での活用方法について紹介する.なお,本稿は2012年12月時点で入手可能なガイドラインを基に作成していることに留意されたい.
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