増刊号 Common Disease 200の治療戦略
腎・尿路疾患
腎・尿管結石
矢後 雅子
1
,
内田 俊也
2
1東京大学医学部第4内科(分院)
2帝京大学医学部第1内科
pp.491-493
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904172
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疾患概念と病態
腎・尿管結石は尿中の結晶成分が発育して結石となるもので,結石成分の溶解度と飽和度により結石のできやすさが規定され,尿路系の生理的狭窄部位と呼ばれるところ(腎盂尿管移行部,腸腰筋交叉部,尿管膀胱移行部)に発生することが多い.最近では結石のマトリックスにも注目がそそがれ,その成分はカルシウム(Ca)結合蛋白であるオステオポンチンやカルプロテクチンであることが判明した.結石形成に関するマトリックスの役割についての研究は緒についたばかりである.
さて,尿路結石は結晶成分により蓚酸Ca/混合結石,感染結石,尿酸結石,シスチン結石の4つに分類されることが多い.
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