増刊号特集 泌尿器科画像診断
Ⅲ.疾患別画像診断
3.尿路結石・腎石灰化症
腎尿管結石
冨安 克郎
1
,
野田 進士
1
Katsuro Tomiyasu
1
1久留米大学医学部泌尿器科
pp.179-183
発行日 1999年3月30日
Published Date 1999/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902581
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1 はじめに
本症は,生涯罹患率が約5%1)と泌尿器科疾患の中でもポピュラーな疾患である。臨床症状は,血尿と疼痛がほとんどであるが,近年,検診の腹部USで発見される無症状に経過した症例も増加している。
画像診断の目的は,結石の部位と大きさ,そして結石による腎機能障害の程度にまで及ぶ。これにより治療方針の決定がなされる。方法は,従来のX線学的検査法(KUB,IVP)が現在でも中心であることは間違いない。近年,USは画質の向上,価格の低下による急速な普及により,その安全性,簡便性も含めてスクリーニング的に用いられるようになってきた。また,X線陰性結石の場合でもUSでは診断可能であり,確定診断としても用いられる。KUB,IVPは,従来より尿路結石の診断に関しては必要不可欠とされており,語り尽くされた感もあるため,本稿では最近最も進歩したUSによる尿路結石の診断を中心に稿を進めたい。
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