増刊号 Common Disease 200の治療戦略
腎・尿路疾患
急性腎不全
浅野 健一郎
1
,
深川 雅史
1
,
黒川 清
1
1東京大学医学部第1内科
pp.483-486
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904170
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疾患概念と病態
急性腎不全は,糸球体濾過値の低下に基づく腎排泄能の低下により,窒素代謝物や電解質が急速に体内に貯留する症候群である.多くは乏尿性腎不全であるが,非乏尿性腎不全のように尿量が保たれたまま高窒素血症が増悪する場合もある.原因により,腎前性(腎血流量減少),腎性(腎実質障害),腎後性(尿路閉塞)腎不全に大別されるが,いずれも水分,電解質,有機酸,窒素代謝物などの貯留が病態を悪化させる直接の要因である.
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