書評
—猿田享男・斉藤郁夫・河邊博史・中里優一訳—カプラン臨床高血圧
日和田 邦男
1
1愛媛大学医学部第2内科
pp.444
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904155
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昨年春,Kaplan教授の名著“Clinical Hypertension”の第6版が出版された.本書は,日進月歩の高血圧に関する進歩をいち早く取り入れ,世界的レベルにおける最新の高血圧の疫学,病因,診断,評価と治療に関する知識を提供して,世界的に高い評価を獲得している.また,医学はどの分野においても進歩が著しく,一人で一冊の本を執筆し,改訂を重ねていくことは至難の技であるが,それを見事に実現し,成功させているのが本書である.
現在,高血圧に関する書物は,世界的に見ても専門的な大著であったり,わが国でもその全貌を過不足なく記載しているものがないなど,適当なものが見当たらない.このような状況の中,本年4月,『カプラン臨床高血圧』が原著の出版からわずか1年で医学書院MYWから出版された.しかも翻訳者は,Kaplan教授の高弟の一人である慶應義塾大学医学部内科の猿田享男教授を筆頭に,現在高血圧の領域で活躍されている斉藤郁夫助教授他2人で,Kaplan教授の意図するところを十二分に酌み取って翻訳が行われている.
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