増刊号 Common Disease 200の治療戦略
血液・造血臓器疾患
顆粒球減少症(無顆粒球症)
今村 展隆
1
1広島大学原爆放射能医学研究所血液内科
pp.346-348
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904114
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疾患概念と病態
1.疾患概念
顆粒球減少症(granulocytopenia)は末梢血中の顆粒球(好中球,好酸球,好塩基球)の絶対値が正常値(中央値±2SD)以下に減少した状態で,小児(10歳以下)では1.5×109/l以下,成人では1.8×109/l以下と定義されている1).顆粒球は大部分が好中球で占められており,顆粒球減少症は好中球減少症(neutropenia)とほぼ同義語として使用されている.無顆粒球症は文字上は顆粒球が全くなくなった状態を意味するが,実際は好中球が激減(0.5×109/l以下)した状態を示す1).
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