今月の主題 生体防御と感染症
貪食細胞と感染
顆粒球減少と感染症
雨宮 洋一
1
1自治医科大学病院・輸血部
pp.1980-1981
発行日 1985年11月10日
Published Date 1985/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220012
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顆粒球減少症の原因の多くはiatrogenicで,とくに白血病を代表とする造血器系悪性腫瘍では,total killcell理論に基づいた強力な放射線・化学療法で寛解導入を計るため,必然的に顆粒球減少に伴った重篤な感染症を高頻度に合併する.確かにこの顆粒球減少に併発する感染症はiatrogenicではあるが,寛解までの限定された期間内の合併症であるため,積極的な予防・治療法が試みられ,それは取捨選択の歴史であり,今後もいくつかの変遷をみながら試行錯誤が行われていくであろう.
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