今月の主題 脳卒中
臨床病型:発生機序と急性期病態
その他の脳卒中—脳動静脈奇形,もやもや病,脳静脈洞血栓症など
川村 伸悟
1
,
安井 信之
1
1秋田県立脳血管研究センター脳神経外科
pp.2175-2177
発行日 1995年11月10日
Published Date 1995/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903926
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ポイント
●脳動静脈奇形は,動脈血が毛細管を経由せずに異常血管塊を介して静脈側に流入する疾患で,30歳台に多く,出血発症が多い(出血率=年間2〜3%).
●もやもや病は,両側内頸動脈末端が徐々に閉塞し,側副血行路として脳底部穿通枝が異常血管網を呈する疾患で,10歳未満と30歳台に発症のピークがある.小児では脳虚血,成人では出血で発症することが多い.病型は,一過性脳虚血発作,脳梗塞,痙攣発作,出血などである.
●脳静脈洞血栓症による静脈還流障害は,閉塞部位と側副血行により決まり,頭蓋内圧亢進,出血,静脈性脳梗塞などをもたらす.
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