今月の主題 内科臨床における心身医療
疾患・症候をどう診るか
過換気症候群
武 千春
1
,
長田 洋文
1
1昭和大学藤が丘病院循環器内科
pp.1095-1097
発行日 1995年6月10日
Published Date 1995/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903686
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ポイント
●過換気症候群は,生体が必要とする以上に換気を行うことによって生ずる疾患である.
●原因となる器質的疾患がなく,背景に潜む精神的ストレスをきっかけに起こることが多い.
●一般に胸痛,動悸など心臓発作とまぎらわしい急性発作を訴えるが,慢性に経過する不定愁訴も少なくない.
●診断は過呼吸の存在,動脈血CO2分圧の低下,呼吸性アルカローシスを証明すること.
●発作時の処置はpaper bagによる再呼吸法,精神安定剤であり,非発作時の対策はストレス対策(不安除去,腹式呼吸と筋緊張・弛緩法),ビニール袋によるCO2再吸入法の訓練である.
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