トピックス
過換気症候群
谷本 普一
1
1虎の門病院
pp.1078-1079
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203531
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概念
過換気症候群(hyperventilation syndrome)とは,不安,興奮,恐怖,緊張など精神的要因により,発作性に過換気(過呼吸)が起こり,動脈血中のCO2が過剰に呼吸中に放出される結果,動脈血CO2分圧の低下とそれに伴う呼吸性アルカロージスが生じ,呼吸,循環,筋,神経系の異常をきたす機能的疾患である.過換気症候群のほか,過剰換気症候群,過呼吸症候群などとも呼ばれている.
本症候群の今日的意義は,定型的な急性発作を示す疾患としての表現よりも,不定愁訴を呈する日常生活者の中に,消長しながら潜在的に存在する病態としての意義であろう.ストレスの多い現代社会では,本症候群はさらに増加する可能性がある.
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