今月の主題 狭心症—診断と治療の進歩
成因
動脈硬化の発症機序
小山 則行
1
1Department of Surgery,RF-25,University of Washington
pp.2522-2524
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903405
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●動脈硬化症に認められる内膜肥厚形成には,中膜平滑筋細胞の内膜への遊走,内膜での増殖,細胞外マトリックスの合成が重要である.
●病巣形成の初期には,内皮細胞・血小板・マクロファージから平滑筋細胞の遊走因子・増殖因子などの刺激因子が分泌され,また内膜肥厚が進行する過程で,内膜の平滑筋細胞から同様の因子が分泌され病巣形成を促進している.
●高脂血症など動脈硬化症の危険因子は,内皮細胞や単球・平滑筋細胞に作用して平滑筋細胞の遊走・増殖を間接的に亢進させることにより,病巣形成を促進している.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.