今月の主題 水電解質・酸塩基平衡の調節とその異常
Kの調節とその異常
高K血症の原因と治療法
倉持 雄彦
1
,
高畠 利一
1
1島根医科大学第4内科
pp.1880-1882
発行日 1994年9月10日
Published Date 1994/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902940
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ポイント
●高K血症は,K負荷の増大,腎でのK排泄の減少に加え,細胞内から外へのKの移行により生じる.薬剤性の可能性を常に念頭におく.
●偽性高K血症では,体内の血漿Kは正常で,症状,心電図の異常はみられない.
●治療には,高K血症による心抑制への対策(Ca製剤静注),Kの細胞内への移行(炭酸水素ナトリウム,インスリン・グルコース療法),Kの体外への除去(陽イオン交換樹脂,透析療法)がある.
●心電図上P波の消失,QRSの延長があれば,直ちに心抑制に対処し,順次各治療法を組み合わせ,心電図モニター下に治療する.
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