今月の主題 神経疾患の画像診断
画像診断で注目されている神経疾患と病態
眼球運動障害におけるMRIの有用性—脳幹病変について
徳丸 阿耶
1
,
大内 敏宏
1
,
久留 裕
1
1亀田総合病院放射線科
pp.1757-1760
発行日 1994年8月10日
Published Date 1994/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902916
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ポイント
●眼球運動の円滑な発現には,大脳,小脳,脳幹など非常に多くの部位が複雑に関与する.
●本稿で述べるのは,脳幹病変による眼球運動障害をMRIで解析する上での基礎知識である.脳幹では,眼球運動に携わる主要神経構造は背側傍正中部にあり,中脳,橋,延髄にかけ上下に長く存在する.
●骨のアーチファクトがなく,かつ多様な戴断面が得られるMRIは脳幹の病巣描出,ひいては眼球運動障害の原因病巣描出に優れる.
●眼球運動障害例では,脳幹の神経解剖をより正確に反映する截断面の選択が必要となる.それは脳幹の軸に平行,あるいは垂直となる截断面である.
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