今月の主題 神経疾患の画像診断
出血性脳血管病変
脳出血におけるCTの意義
渡部 恒也
1
1埼玉医科大学放射線医学
pp.1642-1645
発行日 1994年8月10日
Published Date 1994/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902893
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ポイント
●MR画像の発達した現在でも,CTは脳出血患者について最初に行われるべき画像検査である.
●MR画像での血腫の信号輝度の変化はヘモグロビンに含まれる鉄イオンの常磁性体効果を反映するが,CTでの血腫の画像コントラストはヘモグロビンの内部のグロビン蛋白のX線吸収度の変化に依存するのが特徴である.
●血腫の経時的な変化はこのグロビン蛋白の分解過程を見ているという点において,MR画像での血腫の経時的な変化とは異なることを理解しておくべきである.
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