特集 脳卒中はこう診る—新ガイドラインで何が変わったか
押さえておくべき脳卒中のトピックス
微小脳出血(CMB)の意義
湯谷 佐知子
1
,
瀧澤 俊也
1
1東海大学医学部神経内科
pp.328-331
発行日 2016年2月10日
Published Date 2016/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223962
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ポイント
●微小脳出血(CMB)はT2*強調画像上の直径10mm未満(通常は5mm未満)の円形または楕円形の低信号域として描出され,脆弱な細動脈壁から流出した陳旧性出血を示唆する.
●CMB保有群は非保有群と比較して,頭蓋内出血(ICH)発症リスクが高まる.
●CMBを複数有する症例では,抗血栓療法によるICHのリスクが高いと予測される.
●降圧管理をはじめとした危険因子管理と,CMBの存在を確認したうえで,ICHのリスクを考慮した最適な抗血小板療法・抗凝固療法・血栓溶解療法を選択する必要性がある.
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