今月の主題 外科から内科へのメッセージ
癌の外科治療とその限界
原発性肺癌
松原 義人
1
,
塙 健
1
,
和澤 仁
1
1京都桂病院呼吸器センター
pp.1012-1014
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902750
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ポイント
●原発性肺癌の治療法の中で治癒を期待し得るものは外科治療であるが,その限界を示すものとして拡大手術と縮小手術がある.
●原発性肺癌の拡大手術は,手術手技の向上,医用材料の改良,術後管理の進歩などによってその成績は改善されてきた.しかしなお,技術的な限界,術後再発から考慮される腫瘍学的な限界,標準手術に比し術後合併症や死亡率が高いこと,術後のQOLなどの問題点がある.
●一方,縮小手術は低肺機能例や高齢者に行われるが,poor riskのため術後管理に難渋することがあり,また根治性の点に問題がある.
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